住宅ローンを考えるときに大切なのは、借りられる金額と、無理なく返せる金額は違うということです。
借りられる金額の限度額でローンを組んでしまうと、後々、返済に困ってしまうケースが多くあります。
借りられる金額 > 無理なく返せる金額
この式を常に頭に入れておいて、着実に返せる金額でローンを検討することが大切です。
では、どのようにして無理なく返せる金額を計算すればいいのでしょうか。
その方法を、4つのステップにしましたので、参考にしてみてください。
◆ステップ1 住宅に関する出費・積立金額を計算する
まず、これまでの家計を振り返り、現在の、住宅に関する出費と、積立金額を計算しましょう。
具体的には、以下の金額を計算します。
- 家賃
- 管理費・共益費
- 駐車場代
- 住宅購入のための積立・貯蓄
- その他住宅に関する費用
これらの金額を「月額」で算出します。
住宅購入のための積立・貯蓄は過去1年間の金額を12で割りましょう。
今回は、以下のようなケースを考えてみたいと思います。
- 家賃 : 10万円
- 管理費・共益費 : 1万円
- 駐車場代 : 1万円
- 住宅購入のための : 貯蓄3万円
- その他住宅に関する費用 : なし
ステップ1で計15万円となります。
◆ステップ2 新居の維持費や、新たに生じる出費を計算する
次に、新居にかかる維持費や、新たに生じる出費を計算しましょう。
具体的には、以下の金額を計算します。
- 固定資産税・都市計画税
- マンションの管理費・修繕積立費
- 駐車場代
- 増加分の光熱費
- 繰上げ返済のための貯蓄
- 一戸建ての修繕のための貯蓄
- その他新居の維持や新たに生じる費用(教育費など)
これらの金額を、こちらも月額で算出します。
今回のケースでは、合計7万円で計算したいと思います。
◆ステップ3 無理なく返せる金額を計算する
ステップ1で、住宅に関するこれまでの費用を計算しました。
ステップ2で、住宅に関するこれからの費用と、新たに生じる費用を計算しました。
ステップ3では、ステップ1の費用からステップ2の費用を引き、無理なく返せる金額を算出します。
これまでの費用(ステップ1) – これからの費用(ステップ2) = 無理なく返せる金額(ステップ3)
となります。
これで、月々、無理なく返済できる金額がわかります。
今回のケースでは、15万円 – 7万円 = 8万円 と計算されます。
◆ステップ4 住宅ローンを調べてみましょう
ステップ3で確認できた毎月の返済額をもとに、住宅ローンの適正な金額を調べてみましょう。
以下のサイトが便利です。
今回のケースでは、以下のように計算しました。
- 毎月返済額(ステップ3の金額) : 8万円
- 融資金利(固定金利です) : 1.5%
- 返済期間 : 30年
- 返済方法 : 元利均等
金利は、固定金利になっています。
予算の大枠を決める段階では、固定金利で計算しましょう。
返済方法は、元利均等と、元金均等の2つがあります。
元利均等が一般的なので、こちらを選択します。
すると、借入可能額(概算)は、2318万円と算出されました。
こうして、無理なく返せる住宅ローンのおおよその金額を確認することができました。
マイホームの購入をご検討される際には、まず、4つのステップから算出されるローンの金額をご確認することが大切です。